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小児内分泌専門家の医師(聖徳大学児童学部児童学科教授 原田正平先生)のコラムや、先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)をはじめ小児科関連に関する情報やサービスを掲載します。

新型(H1N1)インフルエンザと先天性甲状腺機能低下症

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2009年05月25日(Mon) 10:46 by drharasho

5月16日に神戸市で国内初の新型(H1N1)インフルエンザが確認されてから、2回目の週末が終わり、すこし落ち着いてきたようです。 主に高校生年齢の発症がみられ、小さな子どもでの感染は限られているようですが、この冬のシーズンに想定されている第二波に向けて、心構えが必要となってきます。 インターネット時代の感染症の流行については、2003年2、3月ころの重症急性呼吸器症候群(SARS、Severe Acute Respiratory Syndrome)が記憶に新しいところですが、今回の新型インフルエンザはその規模や世界への広がりはSARSの比ではありません。 幸い当初恐れられていた鳥由来(H5N1)インルエンザとは違い、一般の患者にはそれほど重篤な症状を示さないことが判り、冷静な対応が可能となってきましたが、それでもいわゆる「季節性」インフルエンザと同程度の症状をだしますので、今の内に、きちんと知識を得て、冬の感染に備えましょう。 先天性甲状腺機能低下症のお子さんがとくに新型インフルエンザに抵抗力が弱い、などということは決してありませんので、必要以上に心配しないように。 問題が起きるとすれば、インフルエンザに罹ったときの他の薬とレボチロキシンNa(チラーヂンS)との飲み合わせですが、いつもと同じにレボチロキシンNaを早朝空腹時に飲むようにしておけば、困ることはあまりないでしょう。 今回のインフルエンザの症状として、嘔吐・下痢があるようです。レボチロキシンNa服用後にすぐ吐いてしまうようでしたら、飲み直してもよいですが、吐いた中に薬があるかどうか、はっきりしなければ、レボチロキシンNaは1、2回くらい飲めなくても、差し支えありませんから、無理に飲み直す必要はありんません。 体調が落ち着いたときに、早めに甲状腺機能を検査するとよいでしょう。 「インターネット時代の感染症」と書いたように、今では無数の情報を瞬時に入手できますし、情報そのものもネコの目のように変わってきます。つまり今、必要とされるのは「確か」な情報といえます。 「こども健康倶楽部」では、リアルタイムに最新情報を提供することは無理ですので、「確か」な情報源に関する「情報提供」と医学的知識の解説を載せていきたいと思います。 まず定番の国内の情報源ですが、 1.厚生労働省「新型インフルエンザ対策関連情報」 公式の情報という制約があり、個人のための情報源としては、情報が足りませんが、 それでも以前と比べ、格段に情報量が増えています。 不要な情報に踊らされないためにも活用しましょう。 2.国立感染症研究所・感染症情報センター 医学・医療情報としては、まずここをおさえましょう。 3.Dr.浦島充佳 公式サイト いまやテレビなどでよく見かける東京慈恵会医科大学准教授の浦島先生(小児科医)の 個人のサイトです。 4.世界保健機関(WHO)の新型インフルエンザ情報 5.米国疾病予防管理センター(CDC) 6.医学情報ならNew England Journal of Medicineのサイト これくらいを押さえておけば、取り敢えずは問題ありません。 あまりニュースや雑多な情報には惑わされないように。


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