フェニルケトン尿症講座 生活の注意〜上級編〜

上級編

普通の学校や幼稚園へ行けますか?

行けます。普通のお子さんの生活と違うのは、食事内容のみで、その他の生活は全く同じです。


幼稚園や学校での給食はどうしていますか?

幼稚園や学校の給食で出される食品には多くのタンパク質、つまりフェニルアラニンが含まれているのでそのまま食べることは困難です。多くの患者さんは、学校にお弁当を持参し、タンパク質の摂取量を調節しています。


幼稚園や学校にミルクを持って行っていますか?

治療用ミルクは、食事療法の基本となるもので1日に飲まなくてはならない量も少なくありません。従って、1日量を1回で飲んでしまうのは困難です。通常、1日3~4回に分けて飲む必要があるので、昼食時に治療用ミルク粉末からミルクを作って飲むようにします。


修学旅行の時はどうしていますか?

修学旅行などの食事を伴う学校行事に参加する場合は、学校の先生と事前に十分打ち合わせが必要です。旅館やホテルで出される食事をそのまま食べることは困難ですので、代わりの食事をどうするかを相談する必要があるからです。また、治療用ミルクを飲む時間と調整する場所の相談も必要になります。食事以外の制限は何もないので、食事に関する事前の準備と気配りで、お子さんの楽しい思い出作りが可能になると思います。


運動とかして大丈夫ですか?

大丈夫です。運動の制限は全くありません。


病気で高熱が出た場合のミルクや食事はどのようにしますか?

発熱時に血中フェニルアラニン濃度が上昇する事があります。特に高熱時、食事が十分に取れなくなるとその傾向が強くなります。これは、食事からエネルギーが十分に取れない場合、体の脂肪や筋肉を分解し、エネルギーを確保しようとする、体の反応のためです。しかしながら、血中フェニルアラニン濃度が一時的に上昇しても、すぐに症状が悪化する事はありません。発熱時の食事は、エネルギーの補給を第一に考え、カロリーの高い糖質を十分に与える必要があります。食事をあまり取れないからといって、栄養をとらせる目的で高たんぱく食品を与えるのは良くありません。高たんぱく食品の味を覚えてしまうと、以後の食事療法が難しくなることがあります。


学校給食や校外活動時はどのような注意が必要ですか?

学校で出される給食や校外学習で出される他の子供と同じメニューをそのまま食べることはほとんどの場合、出来ません。弁当の持参が必要になります。軽症患児の場合、たんぱく質含量が少ないメニューのみを選んで食べることが可能です。フェニルケトン尿症(PKU)患児も食べることができるメニューが給食に含まれていて、その食品を「友達と一緒に食べる」という雰囲気を出すことが出来れば理想的です。


アスパルテームはどのようなものに含まれていますか?

アスパルテームは、アスパラガスに多く含まれているというアミノ酸の一種 アスパラギン酸とフェニルアラニンという2種類のアミノ酸とメチルアルコールとを結合させたもので、砂糖の約200倍ほどの甘味をもつといわれている人工甘味料です。
一般に市販されている食品・飲料やお菓子などにも多く使われています。
フェニルケトン尿症(PKU)の患者さんは、アスパルテームを含む食品は摂ってはいけません。製造メーカーは食品の原材料名に「アスパルテーム」「L・フェニルアラニン化合物」の記載を義務付けられています。

アスパルテームが入っている食品は、特にダイエット食品が多いので、「ダイエット」や「カロリーオフ」などの言葉が表示されている食品を購入の場合は、特に注意して栄養表示をみることをおすすめします。原材料の記載を必ずチェックすることが大切です。
初級編