WHOが大災害時のサイコロジカル・ファーストエイドガイドを作成

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2011年08月24日(Wed) 14:38 by drharasho

[2011年8月18日]

WHOが大災害時のサイコロジカル・ファーストエイドガイドを作成

本日,世界人道の日に発表
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/1108/1108056.html

 世界保健機関(WHO)は,災害・紛争など緊急事態発生後の被災者の
精神衛生の改善を目指し,8月19日の世界人道の日に,the War Trauma
 Foundation(WTF),World Vision International(WVI)と共同で
「サイコロジカル・ファーストエイド(PFA)ガイド」を発表する。

PFAは,非専門家でも実施可能な災害発生直後の実際的なケアおよび支援。
WHOのBruce Aylward氏は「この5年間で,津波や地震,干ばつや戦争に
よってもたらされた精神的なダメージは,物理的なダメージと同様,
破壊的であることが分かった」とし,同ガイドの普及によって支援の
質が保障されることに期待を述べている。

支援者自身のストレスに対するケアも掲載

 PFAガイドは,最新科学や被災直後に基本的な支援をどう行うかに
ついての国際的なコンセンサスを踏まえて作成され,赤十字国際委員会
(ICRC),国際児童基金(UNICEF)など,24の国際機関に承認されている。

 内容は,(1)PFAの理解(2)責任を持って援助するには(3)PFAの提供
(4)あなた自身とあなたの同僚のケア(5)学んだことを実践する ―の
5章と,要点のみをまとめたポケットガイドで成る。世界中から集まった
支援者がその日のうちに習得でき,即座に行えるよう,シンプルで実践的
なガイダンスとなっており,支援者自身のストレスへの対処法(例:自身
の経験をスーパーバイザーや仲間に話す)のアドバイスも含まれている。

 同ガイドが推奨する支援の基本は,(1)被災者に話すことを求めず,
その話に耳を傾ける(2)個人の要望や考えを見極める(3)基本的な物理
的要求が満たされるよう援助する(4)社会的支援を行う,あるいは支援
につなげる(5)さらなる被害から守る―ことなど。PFAはデブリーフィング
と異なり,苦痛の原因となった出来事の詳細についての議論を必要としない
ことが特徴である。

 各国語版も公開される予定。

 なお,PFAについては,兵庫県こころのケアセンターが,米国立子ども
トラウマティックストレス・ネットワークと米国立PTSDセンター が作成
した「サイコロジカル・ファーストエイド 実施の手引き 第2版」の日本語
版をウェブ上で公開しており,東日本大震災発生直後に利用を呼びかけて,
注目された。


(木下 愛美)

【添付ファイル】


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