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小児内分泌専門家の医師(聖徳大学児童学部児童学科教授 原田正平先生)のコラムや、先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)をはじめ小児科関連に関する情報やサービスを掲載します。

先天性甲状腺機能低下症の人数から考えたチラーヂンSの供給

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2011年03月18日(Fri) 16:54 by drharasho

ちょうどNHKニュースで、チラーヂンS生産工場の被災のことを報道していました。
その中で、薬を必要としている甲状腺機能低下症の患者は約60万人と言っていました。

先天性甲状腺機能低下症のお子さんは、
小児慢性特定疾患治療研究事業に登録されいてる方だけで、
先天性甲状腺機能低下症(甲状腺腫を伴わない) の詳細は
5,730名となっています。

この人数は20歳までですが、全体の患者数から言えば、
1%以下となります。

大人の甲状腺機能低下症は、その大部分が橋本病などの、
後天性甲状腺機能低下症ですが、治療を必要とする点では、
先天性甲状腺機能低下症と変わるところはありません。

しかし、治療が不十分であった場合の、長期的な影響は、
お子さんが若年であれば若年ほど、大きいことがわかっていますので、
治療薬が不足した場合の優先順位は明らかです。

未だきちんとした、優先順位の議論は始まっていませんが、
日本小児内分泌学会や日本甲状腺学会などの専門家により、
適切な優先順位が決められ、当然、お子さんの治療が
優先されることは議論するまでもないと考えられます。

しかも、人数的にも1%以下ですので、無理なく優先して
頂けるものと期待しています。


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