サポートルーム
小児内分泌専門家の医師(聖徳大学児童学部児童学科教授 原田正平先生)のコラムや、先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)をはじめ小児科関連に関する情報やサービスを掲載します。

タクシーの禁煙

このエントリーをはてなブックマークに追加

2008年03月09日(Sun) 01:28 by drharasho

国立成育医療センターは敷地内禁煙ですが、敷地内の駐車スペースを歩いていると、そこかしこにタバコの吸い殻が捨てられています。宮城県立こども病院も敷地内禁煙なのですが、副院長の堺利男先生のお話では、通院するための自家用車内で保護者の方が喫煙し、子どもたちが受動喫煙による健康被害を受けているのが、とても残念である、ということでした。 国立成育医療センターに通院しているお子さんにも同じことが起きているのではないかと、駐車場の吸い殻を見るたびに悲しい気持ちになります。 自家用車と同じくらい、タクシー内での受動喫煙も気になることです。せめてそうしたことを避けたいと思い、国立成育医療センターに乗り入れるタクシーを禁煙車に限定しようと働きかけを行いましたが、センターの周りのタクシー会社に禁煙車が少なく、なかなか実現にいたりませんでした。 そうこうするうちに、大分市で始まった地域全体でのタクシー禁煙が首都圏にまで広まり、2008年1月7日から東京の大部分のタクシーが一斉に禁煙となりました。ふだんめったにタクシーを利用しないので、その恩恵を実感する機会がなかったのですが、先日たまたまタクシーを利用し「あまり臭わない」ことを実感しました。 喫煙される方には絶対にわからないことですが(鼻が利かないので)、車内で吸われたタバコ煙の有害成分は、一度シートなどに染みこんでから、じわじわと揮発し続けます。その有害成分は、そうとうの費用をかけて内装全部を洗浄しない限り消えることはありません。そのため、禁煙となったからといって、どのタクシーも「無臭」というわけにはいきませんし、不幸にも喫煙する運転手さんにあたった場合は、ときには喫煙直後の衣服からの有害物質を浴びせられることになります。 その意味で、本当の「禁煙タクシー」は非喫煙者または勤務中は喫煙しない運転手によるタクシーということになるのですが、まだ道半ばを思わせる調査が、「ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社コンシューマー カンパニー」から発表されました(2008年2月28日)。 ニコレット® 禁煙支援センター調べ 東京都内タクシー運転手さんに聞きました!! 「東京都タクシー全面禁煙化に関するアンケート調査」結果発表 詳しいことはホームページごらん頂くとよいのですが、一部引用させて頂くと、次のような結果とのことです。 ■禁煙化施行後は禁煙化支持が不支持を逆転! ・施行後の調査では支持が8.3ポイント増加の38.2%。不支持は14.7ポイントの減少となる32.2%。 ■施行前に不安視されたお客様とのトラブルによる混乱は起こっていない模様。 ・施行前は1位となる39.8%が「お客様とのトラブル」を禁煙化のデメリットに挙げたが、施行後は最下位の5.1%に激減。 ■禁煙化によるメリットでは「車内清掃が楽」が増加。一方、デメリットでは「自分も吸えない」が増加。 ・「自分も吸えない」は施行前の調査から13.4ポイント増加。 ■禁煙化をきっかけに喫煙者の約3人に1人が禁煙に挑戦したか挑戦の意思あり! ・施行前の約5人に1人が「禁煙しようと思う」から増加。 首都圏では東京だけでなく、神奈川県、埼玉県、千葉県でもほとんどが「禁煙タクシー」となっていますが、関西圏は遅れています。 子どもたちの健康を守ることに「東西格差」はいりません。関西圏での「無煙社会」つくりが進んで欲しいものです。


一覧に戻る