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小児内分泌専門家の医師(聖徳大学児童学部児童学科教授 原田正平先生)のコラムや、先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)をはじめ小児科関連に関する情報やサービスを掲載します。

オーファンネット・ジャパン(Orphan Net Japan:ONJ)

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2009年01月13日(Tue) 03:41 by drharasho

オーファンネット・ジャパン(Orphan Net Japan:ONJ)についてご紹介します。 オーファンネット・ジャパン(Orphan Net Japan:ONJ)は、一般市民の方や医療関係者に対して、稀少疾患(まれな病気)についての遺伝子診療の普及、提供、開発、育成支援に関する事業を行うために、2007年(平成19年)10月設立されたNPO法人です。その目的は、遺伝子診療を通じて国民の健康増進に広く寄与すること、とされています。 稀少疾患は一般に、人口10,000人あたり5人以下(日本全体で言えば、一つの疾患で患者数が5万人以下)の発症頻度の病気を言いますが、オーファンネット・ジャパンが取り扱っている病気は、日本全国での患者数が数十人から数百人という、いわば「超稀少疾患」(ultra-rare disease)です。 そうした非常に稀な病気の中で遺伝性のものの場合、その遺伝子診断法の研究開発は、大学の研究室などで行われます。診断法が確立されていない段階では、厚生労働省や文部科学省、その他からの研究費を獲得して研究を進めることが可能です。ところが、いったん診断方法が確定してしまうと、研究費を獲得することが困難となります。しかし、本当にその診断方法が、稀少疾患の患者さん、ご家族に必要となるのは、診断方法が確立して、実用化されてからのこととなります。 このように、診断方法が海のものとも山のものともつかぬ間は、研究費が獲得できるため「検査が可能であり」、診断方法が確立すると、研究費が獲得できないため「検査が不可能となる」、という大変な矛盾が生じます。 もちろん、対象となる患者さんが大勢いて、遺伝子診断を商業化することが可能であれば、一般の臨床検査会社が参入してきますが、もともと「稀な病気」ですから、利益を追求する民間会社が行うには無理があります(世界的には専門の民間検査会社がありますが、日本ではありません)。 そこで、日本の先天代謝異常症の研究者が集まって、稀少疾患についての遺伝子診療の普及、提供、開発、育成支援に関する事業を行うために設立したのがオーファンネット・ジャパン(Orphan Net Japan:ONJ)ということです。


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