千葉県受動喫煙対策に関する報告(案)」に関する意見

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2012年01月31日(Tue) 00:36 by drharasho

JT(日本たばこ)のいやがる千葉県の条例成立を応援しましょう。

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「千葉県受動喫煙対策に関する報告(案)」に関する意見
http://www.jti.co.jp/corporate/enterprise/tobacco/responsibilities/opinion/chiba_report/20120116/index.html

千葉県知事 鈴木 栄治 殿

今般、千葉県において作成された「千葉県 受動喫煙対策に関する報告(案)」(以下、
「報告案」)について、日本たばこ産業株式会社(以下、「JT」)の意見を以下のとおり
申述いたします。

千葉県におかれましては、「受動喫煙防止対策を効果的に推進すること」を目的として
2010年10月に「千葉県受動喫煙防止対策検討会」(以下、「検討会」) を設置し、その
後数次の検討会を重ねた後、2011年12月の第5回 検討会において、事務局より示さ
れた報告案に関する議論が行われたものと承知しております。

JTは、千葉県におかれまして、実効性のある受動喫煙防止対策を推進していくことに
賛同します。一方、条例等による規制については、県民の皆様はもちろん、事業への
影響が懸念される飲食業等の民間事業者の意見にも真摯に耳を傾けていただき、その
影響の大きさを考慮のうえ、慎重な議論が必要であると認識しております。

しかしながら、本検討会では、条例による規制以外の受動喫煙防止対策の有効性に
ついては必ずしも十分な検討がなされておらず、また、規制による影響が懸念される
飲食事業者の意見も聞くべきであるとの民間事業者代表委員からの提案なども取り
上げられないまま今般の報告案に至ったものと承知しております。さらに、報告案の
内容につきましても、条例による規制について強い懸念を繰り返し表明された民間
事業者代表委員の方々の意見がほとんど反映されず、民間施設までを含む多方面
に渡る規制が必要であるとの内容となっております。加えて、報告案で提案されて
いる受動喫煙防止の具体的方策には、検討会でほとんど議論されていない規制区分
や内容も含まれており、この点についての検討も不十分なものといわざるを得ません。

以上のように、JTとしては、報告案は十分かつ客観的な議論・検討を経たものである
とはいい難いと考えております。

また、報告案の内容を前提として今後、受動喫煙防止対策の検討を進めていくこと
には多くの問題があると考えておりますので、その主要な点について以下のとおり
意見を申し述べます。

1. 受動喫煙防止の趣旨・目的から逸脱していること

受動喫煙を防止する趣旨・目的は、人々が意図せずにたばこの煙に曝されることを
回避することにあるものと承知しておりますが、そのための措置として分煙、例えば
喫煙室の設置なども有効な選択肢となるものと考えております。

しかしながら、報告案では、官公庁や運動施設等の施設では、屋内・屋外を
問わず喫煙室の設置などが一切認められておらず、また、飲食店等の民間
施設においても、喫煙室の設置などは将来的に禁煙とする為の「暫定的な
措置」としてのみ認める内容となっています。
これは、受動喫煙防止のための
措置を超えて、一律に禁煙を強制するための措置とでもいうべきものであり、本来の
受動喫煙防止の趣旨・目的を逸脱するものと考えます。

2. 分煙をあくまで「暫定的な措置」としか認めないのは妥当でないこと

「人々が意図せずにたばこの煙に曝されることを回避する」との目的は適切な分煙
によっても達成可能です。

しかしながら、報告案は、分煙は「受動喫煙防止としては不完全」であるとし、
あくまで「暫定的な措置」としか認めておりません。
このような分煙の位置付け
は合理性を欠くものであって、妥当ではありません。

分煙は、「暫定的な措置」ではなく、受動喫煙防止に有効な措置の一つとして認め
られるべきです。

3. 民間施設への配慮がなされていないこと

報告案では、民間施設の多くが「禁煙義務」の対象となっており、施設の利用方法
に関する事業者の自由が大きく制約される内容となっています。

さらに、一定の施設に「暫定的な措置」として認められる分煙についても、喫煙室を
設置するための十分な資力を有しない事業者は、事実上、施設内を禁煙とせざるを
得ず、また、十分な資力を有する事業者にとっても、分煙が「暫定的な措置」となって
いる以上、そうした不安定な状況では安易に投資判断をすることができませんので、
結果的に禁煙を選択せざるを得ない事態が生じることが予想されます。

喫煙に対するお客様のニーズを無視し、事業者の施設の利用方法に関する自由を
大きく制約することとなる施設の全面的な禁煙化は、海外の事例や先の神奈川県に
おける受動喫煙防止条例の影響においても示されているように、事業者に多大
な影響を与えることは必至であり、ひいては、従業員の解雇や閉店による失業とい
った事態を生み、県民の生活にもその影響が波及するものと考えられます。なお、
千葉県下の流山市の市議会において、市が提出した受動喫煙防止条例案が
否決されたのも、規制による民間事業者への多大な影響への懸念がその大きな
理由の一つであったものと承知いたしております。

4. 公園、通学路等の屋外区域を禁煙対象としていること

報告案では、官公庁、運動施設等の屋外区域が「受動喫煙による健康影響を
防止するため」との理由で「禁煙義務」の対象となっております
が、屋外での受動
喫煙による深刻な健康影響に関する科学的事実は示されておりません。また、報告案
で引用されている健康増進法 25条や厚生労働省 健康局長通知においても、受動喫
煙の定義は、「屋内におけるたばこ煙への曝露」とされており、受動喫煙防止対策と
して屋外での全面禁煙を求める内容とはなっておりません。

屋外の喫煙環境については、条例等による一律的な全面禁煙の義務化ではなく、
施設利用者の要望等を踏まえ、利用者満足と環境美化や火災防止の観点から施設
管理者が自主的に判断すべきものと考えます。

JTは、合理的でバランスの取れた受動喫煙防止対策が取られることに賛同します。

受動喫煙防止の目的は、病院や官公庁等の代替性の低い施設においては、厚生
労働省の示された分煙効果判定基準に則って喫煙室等を設置することにより、また、
民間施設等の代替性の高い施設においては、利用者自らが施設を選択できるよう
「喫煙ポリシー」の店頭表示を徹底することにより、達成できるものと考えます。

JTとしましては、今後も千葉県当局をはじめ、受動喫煙防止対策に関心を寄せら
れている多方面の方々に、知見や情報を提供すると共に、自治体や民間事業者
との協働によるモデルルームとなるような喫煙室の設置、喫煙ポリシーの店頭表示
・分煙コンサルティング等、現実的な対策をこれまで以上に積極的に推進し、「たばこ
を吸われる方と吸われない方双方にとって合理的でバランスの取れた社会の実現」
に向け尽力してまいる所存です。

2012年1月16日
日本たばこ産業株式会社
代表取締役社長 木村 宏


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