路上喫煙禁止10年 千代田区、50円支払う喫煙所も(10月4日朝日新聞)

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2012年10月04日(Thu) 15:44 by drharasho

東京都千代田区の路上禁煙条例が10年をむかえた。
しかし、違反者はゼロにならず、有料の喫煙場所まで
お目見え。

喫煙が社会的に許容されない「悪習」であるという、
社会的コンセンサスを作るには、どうしたらよいのでしょう。

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路上喫煙禁止10年 千代田区、50円支払う喫煙所も2012年10月4日13時52分http://digital.asahi.com/articles/TKY201210030265.html

 全国で初めて路上喫煙を罰則付きで禁じた条例が、東京都千代田区で
施行されてから今月で10年。
たばこの吸い殻のポイ捨てや、受動喫煙の
被害はなくなったのか。街を歩いてみた。

 「いま、吸ってましたよね」。黄色いポロシャツ姿の2人組が、路上喫煙に
目を光らせる。区の生活環境指導員のパトロールだ。

 平日午後の秋葉原。表通りで吸う人は、ほとんどいない。指導員の石黒
美恵子さん(57)は「見えにくい角度でたばこを手にしている人もいます」。指
導員は全員、警察官OBだ。

 「裏通りの自動販売機の周辺がポイントです」と相方の村崎学さん(61)が
話した矢先、喫煙する外国人男性を発見。2人は英語表記もあるパンフレット
を見せ、書類にサインを求める。スペインから来た30歳の旅行者だった。男性
はすんなりと2千円の過料を支払い、言った。「メキシコに旅した時は、店内が
禁煙でも路上はOKだったよ」



 コンビニエンスストアの前では、20代のフリーター男性2人が徴収された。
うち1人は「吸う場所少なすぎ」。手持ちのお金がなく、苦笑いしながら納付書
を受け取った。

 区によると、秋葉原地区の4カ所に落ちている吸い殻を月に4回数えたところ、
条例施行直前は995本だったが、今年4月は5本まで減ったという。


■1日1100人利用

 今年7月、有料の喫煙所「ippuku(いっぷく)」が3店、区内にオープンした。
利用料は50円。利用客は駅の改札を通るようにスイカやパスモなどの電子マネ
ーで入場する。

 神田須田町のビル1階の店舗に入ると、アロマが噴霧された。壁にはにおいを
分解する光触媒塗装が施され、思ったほどたばこのにおいはしない。ガラス張り
だが、外からは見えにくいスクリーンが貼られている。電源が使える席では、パソ
コンも開ける。



 そそくさと一服して出る利用客が多い中、コーヒーを飲みながら携帯電話を手に
した男性(48)がいた。3年前、勤め先の飲食店が全面禁煙になった。「酒も飲ま
ないし、たばこしか楽しみがないんで」。出退社時と昼食後、1日3回は立ち寄るという。

 「ippuku」を発案した運営会社(東京都台東区)の日根野聡弥さん(43)は、
喫煙者が路上に置かれた灰皿周辺に群がり、通行人が避けるように歩く光景を
見てきた。自身を含む喫煙者が、誰にも迷惑をかけない場所が必要だ――。

 1日の利用者は3店で計約1100人。男性が約8割、女性が約2割。20~40代が
7割を超える。日根野さんは「予想より若者が多い。吸い始めた時から、分煙が
当たり前の社会だったからですかね」
と話す。

■「喫煙難民」公園の規制課題

 「みんなの憩いの場所なのに」。千代田区大手町のビル群の一角で、会社員
の女性(34)がつぶやいた。視線の先には、公園内で煙をくゆらす人たち……。

 条例の施行後、「喫煙難民」となった愛煙家は、路上と扱われない公園に
集まるようになった。「子どもを遊ばせられない」「公園も禁煙に」。こうした苦情や
要望が相次ぎ、区は公園の分煙化に乗り出した。



 JR秋葉原駅前の秋葉原公園。テニスコート3面分ほどの広さの公園のうち、
駅に近い40平方メートルを、区は今春から喫煙スペースにし、分煙のために
アクリルパネルを設けた。それでも、平日の昼は喫煙スペースから人があふれ、
鉄ばさみを手にした清掃員が吸い殻を拾い歩く。公園によってはパネルで仕切
らずに、「子供が利用しているときは喫煙をご遠慮ください」と記した看板を掲げた。

 公園の分煙化について、区安全生活課の担当者は「かなり改善されたものの、
喫煙場所以外で吸う人は後を絶たない」と言う。

 区は今夏から、各公園の喫煙実態の調査を始め、年内にも全公園の禁煙・
分煙を決める方針だ。(吉本美奈子、高橋淳)

    ◇ 路上喫煙禁止条例 「安全で快適な千代田区の生活環境の整備に関する
条例」の1項目で、2002年10月1日に施行された。路上でたばこを吸ったり、
吸い殻を捨てたりすると、2千円の過料。過料は軽い違反行為に科せられ、
前科にならない。区によると、昨年度までの収納率は81%で、計約1億1千万円。
全国70以上の自治体が罰則付きの路上喫煙禁止条例を制定しているという。


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