被災地の避難所や子ども、妊産婦の周囲は全面禁煙に

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2011年03月24日(Thu) 15:25

全国保健所長会ML投稿文

静岡市保健所長 加治正行

(3月21日)

皆様に御相談です。

実は被災地の避難所内で喫煙する人が結構いて、受動喫煙で苦しんで
いらっしゃる方が多い
そうなのです。

私も先日、避難所内の様子がテレビで放送された際に、画面に喫煙し
ている人が映ったのを見て驚いたのですが、それは例外的なことでは
なくて、結構あちこちの避難所でそういう現実があるということを、
MLなどを通じて知りました(タバコの煙に弱い人たちから、悲鳴のよ
うなメールが届いています)。

大勢の方が共同生活をされる避難所は禁煙が当たり前だと思っていま
したから、本当に驚きました。避難所になっている学校や公共施設等
は元々禁煙のはずですから、おそらく勝手に喫煙している人がいるの
でしょう。それに対して周囲の人は、なかなか「やめてください」と
は言いにくいのだと思います。


しかし、赤ちゃんや小さなお子さん、妊婦さんもいらっしゃる避難所
の空気をタバコの煙で汚染するなど、とんでもないことです。

赤ちゃんの突然死(SIDS)が起こらないかと危惧しますし、喘息発作
や呼吸器疾患等の発症も心配です。ただでさえ体力や抵抗力が落ちて
いる避難所の方々に追い打ちをかけ、風邪やインフルエンザの流行を
助長する危険性もあります。

避難所内は即刻「完全禁煙」と明示すべきだと思います。

また、配給を待って並んでいらっしゃる行列の中でも、喫煙する人が
少なからずいるそうで、受動喫煙に苦しみながら、何も言えずに我慢
している人が多いそうです。

避難所で生活していらっしゃる方々の間では、お互いに注意しにくい
雰囲気もあると思いますから、ここは行政の側から、はっきり通知を
出す必要があるのではないでしょうか。

被災地の保健所の職員の皆様は、今大変な状況でなかなか手が回らな
いとは思いますが、保健所から管轄地域の避難所に対して「建物内は
完全禁煙、配給待ちの行列も禁煙」と指導していただくわけには参り
ませんでしょうか。

避難所に大きく「建物内は禁煙」「行列の中も禁煙」と張り紙をして
いただくだけでも、効果があるのではないかと思います。

また、厚労省から各自治体へ通知を出していただくことも効果的かと
思います。

厚労省からは、昨年2月25日に「受動喫煙防止対策について」という
健康局長通知が発出されました。

ここには、「・・・多数の者が利用する公共的な空間については、原
則として全面禁煙であるべきである。・・・また、特に、屋外であっ
ても子どもの利用が想定される公共的な空間では、受動喫煙防止のた
めの配慮が必要である。」
と書かれています。

この通知を、そのまま避難所と屋外の行列に適用すればよいだけのこ
とです。

全国保健所長会から厚労省に申し入れをしてはいかがでしょうか。

(3月22日)

もう一点、皆様に御相談です。

実は、阪神淡路大震災の際に、JTは避難所でタバコを無料で配った
(救援物資として送った?)そうです。
タバコの入手が困難になって、せっかく自動的に禁煙できていた人を、
再び喫煙習慣に呼び戻す「悪魔の所業」とも感じられます。

今回の避難所では、そのようなことは起こっていませんでしょうか?
もしも無料配布の動きがあれば、事前にやめさせる努力が必要でしょ
うし、そのようなことは行わないよう、あらかじめJTに対して釘を刺
しておくことが必要ではないでしょうか?

今ではWHOのたばこ規制国際枠組み条約(FCTC)によって、タバコの無
料配布は禁止されていますから(第16条の2)
、JTも条約違反の行為は
しないと期待したいところですが・・・。

皆様のご意見をお伺いしたいと思います。


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